建築生産や契約の仕方が変化している
ごく最近までは地域共同体を基本に、気候、風土、歴史、伝統を考慮した職人、技術者が家造りにタッチし、建築材料もその地域で供給された物が多かった。
地域の信用情報が支配し「信用してお任せください」「お任せします」といった契約方法でも、重大な欠陥はあまり発生しない傾向があった。
ところが現在は地域が崩壊し、業務の広域化、全国展開も見られ、材料の工業化や規格化などにより地域の特性は薄くなってきています。輸入住宅はその最たる物です。
加えて、昔は職人の手間賃が日当で決められていて、いわゆる職人気質が発揮されたが現在は請け取り制がほとんどで、早く多くの作業をこなすようになっている。このため、安ければ雑な作業につながりやすいのです。
図面化、書面化による契約がものを言う、契約社会であるという認識が必要です。